スポーツデータビジネスのパイオニアとして知られるデータスタジアム株式会社より、スポーツビジネス営業部のご担当者ならびにバスケットボールアナリストの方をお招きし、「スポーツデータサイエンス」をテーマとする講演会を開催しました。
本講演は初年次教育科目「成蹊基礎演習2」の一環として実施するとともに、公開授業として3年生の学生も聴講し、熱心な質疑応答が交わされるなど大変好評を博しました。
講演ではまず、両講演者からそれぞれが現在の職務に就くまでの学生時代の経験談が紹介されました。
学業や留学、部活動などの体験を通じて培った英語力やコミュニケーション能力が、スポーツデータビジネスの世界でどのように生かされているかが具体的に語られました。
さらに、業務の現場で求められるスキルとして、論理的思考力、チームワーク、そしてデータを読み解く力の重要性が強調され、学生たちはキャリア形成に必要な資質について理解を深めました。
続いて、Bリーグの分析事例を中心に、データ分析の現場で直面する課題とその克服方法が紹介されました。
「分析で見どころが見つからない」といった壁に直面した際、NBAの先行事例やSNSを通じて新たな視点を得た経験から、探究心と柔軟な発想、そして継続的な情報収集の重要性が示されました。
また、営業部門の視点からは、「お客様の課題をともに見つめ、データを通じて解決策を導く姿勢」が語られ、データサイエンスがビジネスの現場において価値創造の中心的役割を果たしていることが具体的に伝えられました。
さらに、AI技術の進展とともに拡大するアスリートの動作解析やデータ利活用の可能性に触れ、今後のスポーツ産業を担う人材に求められる視野の広さと専門性についても示唆がありました。
特に、データ分析の信頼性を確保するために「収集段階での定義や基準を明確にすること」が重要であるとの指摘は、学生にとってデータリテラシー教育の意義を再認識する機会となりました。
本講演を通じ、学生たちはデータサイエンスの知識が単なる技術習得にとどまらず、キャリアを切り拓く力となることを具体的に学びました。
講演者の実体験に基づくメッセージは、今後の大学生活の過ごし方や将来の進路選択を考えるうえで大きな刺激となり、学生一人ひとりが自らのキャリアを主体的に描く契機となりました。
【開催の様子】